矢野監督が早くも、開幕投手に西勇輝選手の名前をあげて最有力だと発言しました。
2020年の成績や現在の戦力から考えても妥当だとは思いますが、そもそも開幕投手は大事なのか?
この記事では、開幕投手や開幕カードの過去20年のデータを踏まえて色々と分析してみたいと思います。
開幕投手や開幕戦をより楽しめるデータをまとめていますので、ぜひ読んでみてください。
開幕投手に関する3つのデータ
毎年開幕前になると「開幕投手は誰だ?」という議論が沸き起こりますよね。
2021年は西選手濃厚なのが現状ですが、開幕投手の重要性や影響力はどれくらいあるのでしょうか。
開幕戦の成績とシーズン成績
まず初めに、開幕戦の重要性について調べてみたいと思います。
開幕戦にエースを登板させることが多いということは、開幕戦の勝敗がシーズンの成績に直結しているということなのでしょうか。
ここでは、2000年以降の阪神の開幕戦の勝敗と最終順位をまとめています。
年代 | 勝敗 | シーズン順位 |
2000 | × | 6位 |
2001 | × | 6位 |
2002 | ○ | 4位 |
2003 | × | 1位 |
2004 | ○ | 4位 |
2005 | × | 1位 |
2006 | × | 2位 |
2007 | × | 3位 |
2008 | ○ | 2位 |
2009 | ○ | 4位 |
2010 | ○ | 2位 |
2011 | ○ | 4位 |
2012 | △ | 5位 |
2013 | ○ | 2位 |
2014 | × | 2位 |
2015 | ○ | 3位 |
2016 | × | 4位 |
2017 | ○ | 2位 |
2018 | ○ | 6位 |
2019 | ○ | 3位 |
2020 | × | 2位 |
まず阪神の開幕戦の成績はというと、11勝9敗1分けなのでほぼ五分の成績になっています。
じゃあ、開幕戦の勝敗によって、最終順位にどれくらい差が生まれているのでしょうか。
開幕戦勝敗別の最終平均順位
開幕戦勝利:3.2位
開幕戦敗北:3.0位
このように、数字から見た結論から言えば、開幕戦の勝敗はリーグ成績に関係ないです。
2000・2001年の暗黒期を除けば、開幕戦に敗北した方が平均順位2.1位となり、逆に成績が良くなるという面白いデータになります。
しかもリーグ優勝している2003・2005年は開幕戦負けてますからね。。
というわけで、開幕戦の勝敗とリーグ成績の関連性はほぼないと言っていいと思います。
開幕投手のシーズン成績
では、開幕投手に抜擢される選手はシーズン通して活躍しているのでしょうか。
つまり、開幕戦に登板させることで、チームに良い効果をもたらしているのかどうかです。
こちらのデータは、開幕投手に抜擢された選手のシーズン成績です。
年代 | 開幕投手 | シーズン成績 |
2000 | 星野伸之 | 5勝10敗 |
2001 | 星野伸之 | 1勝2敗 |
2002 | 井川慶 | 14勝9敗 |
2003 | 井川慶 | 20勝5敗 |
2004 | 井川慶 | 14勝11敗 |
2005 | 井川慶 | 13勝9敗 |
2006 | 井川慶 | 14勝9敗 |
2007 | 下柳剛 | 10勝8敗 |
2008 | 安藤優也 | 13勝9敗 |
2009 | 安藤優也 | 8勝12敗 |
2010 | 安藤優也 | 2勝3敗 |
2011 | 能見篤史 | 12勝9敗 |
2012 | 能見篤史 | 10勝10敗 |
2013 | メッセンジャー | 12勝8敗 |
2014 | 能見篤史 | 9勝13敗 |
2015 | メッセンジャー | 9勝12敗 |
2016 | メッセンジャー | 12勝11敗 |
2017 | メッセンジャー | 11勝5敗 |
2018 | メッセンジャー | 11勝7敗 |
2019 | メッセンジャー | 3勝7敗 |
2020 | 西勇輝 | 11勝5敗 |
2000年以降でトータルすると214勝174敗です。
つまり、21年間で40勝も大きく勝ち越しているということですね。
もちろん、貯金を作れるエース級の選手を開幕に登板させているからという理由もあるとは思います。
とはいえ、結果として開幕投手に選ばれた選手は貯金をたくさん作っているのは事実ですね。
そういう意味では、開幕で投げるピッチャーの選定は重要だというのは言えそうです。
開幕カードと順位の関係性
では、開幕戦だけではなく開幕カードの成績とシーズン順位の関係性をみてみたいと思います。
年代 | 開幕カード | シーズン順位 |
2000 | 0勝3敗 | 6位 |
2001 | 1勝2敗 | 6位 |
2002 | 2勝0敗 | 4位 |
2003 | 2勝1敗 | 1位 |
2004 | 3勝0敗 | 4位 |
2005 | 2勝1敗 | 1位 |
2006 | 1勝2敗 | 2位 |
2007 | 2勝1敗 | 3位 |
2008 | 3勝0敗 | 2位 |
2009 | 1勝2敗 | 4位 |
2010 | 2勝1敗 | 2位 |
2011 | 2勝1敗 | 4位 |
2012 | 1勝1敗1分 | 5位 |
2013 | 1勝2敗 | 2位 |
2014 | 1勝2敗 | 2位 |
2015 | 3勝0敗 | 3位 |
2016 | 2勝1敗 | 4位 |
2017 | 1勝2敗 | 2位 |
2018 | 1勝2敗 | 6位 |
2019 | 2勝1敗 | 3位 |
2020 | 0勝3敗 | 2位 |
まずそもそも、2000年以降の阪神は開幕カードでどんな成績を残しているのでしょうか。
データをまとめると、勝ち越し11回・負け越し9回なので、勝敗だけを見るとトントンというところ。
じゃあ開幕カードの成績はシーズン成績にどれくらい影響を与えているのでしょうか。
開幕カード成績別の平均順位
開幕カード勝ち越し:2.8位
開幕カード負け越し:3.6位
結構はっきりとしたデータが出ていて、開幕カードを勝ち越した方が順位は良くなる傾向があります。
となると、開幕カードを勝ち越すために、開幕戦もしくは開幕カードにエースを登板させて勝ちに行く必要がある、というのは当然でしょう。
先ほど開幕戦の勝敗はシーズン順位と関係ないとお伝えしましたが、開幕カードの成績は順位に影響があるようですね。
というわけで、ここまでの3つのデータ検証から開幕投手に関して言えることをまとめておきます。
ポイント
開幕戦の勝敗はシーズン順位には関係ない
開幕投手は過去21年間で40個の貯金を作っている
開幕カードに勝ち越せばシーズン順位は良くなる傾向あり
まとめ
以上、開幕投手に関するデータを簡単にまとめておきましたが、いかがでしたでしょうか。
開幕投手にエース級の選手を指名することで、開幕カードの勝ち越しや貯金に繋がり、結果的にシーズン順位に良い影響を与えるということですね。
2021年の開幕投手は、順調にいけば西勇輝選手が抜擢されると思われます。
このデータを頭に入れて観戦し、ぜひこれまで以上に楽しく阪神を応援していきましょう!
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