2021年阪神タイガースの外国人体制がようやく固まりましたね。
2020年と同じく全8選手の体制となりましたが、この記事では5段階評価をしてみたいと思います。
新加入の選手から残留選手まで、これまでの実績や実力を踏まえての考察となります。
各選手の過去の成績など細かい情報も紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
2021年阪神外国人の5段階評価
では早速ですが、助っ人外国人選手の活躍の期待値はどれくらいかチェックしてみたいと思います。
ここでは、活躍が期待できる選手から順番にご紹介していきます。
ポイント
チェン・ウェイン
ロベルト・スアレス
ラウル・アルカンタラ
メル・ロハスJr.
ジョー・ガンケル
ジェリー・サンズ
ジョン・エドワーズ
ジェフリー・マルテ
チェン・ウェイン
元中日ドラゴンズ、その後MLBで59勝を挙げた台湾の英雄・チェン選手。
チェン選手には、外国人選手トップの4.5の高評価を付けました。
その理由は、以下2つがあります。
メモ
実績・実力ともに外国人選手No.1である。
ロッテで先発した4試合全てクオリティスタート
まず1つ目、チェン選手の実績は8選手の中でもずば抜けています。
そもそも、MLBで59勝を挙げた選手を日本の球団が獲得なんて普通できないですよね。
また2000年代に中日で大活躍している実績もあるので、日本の野球の適性も問題ないでしょう。
そしてもう1つは、2020年に移籍した千葉ロッテで先発4試合全てQSしていることです。
彼がネックになりうる唯一のポイントとしては「35歳という年齢」ですが、直近の4試合で素晴らしい投球をしています。
打線の援護がなく勝利投手にはなれませんでしたが、年齢による能力の低下は心配しなくて良さそうです。
ちなみにチェン選手の加入は、阪神の先発左腕不足を補う最高の補強だったと思っています。
その意味も込めて、全選手トップの4.5の評価をさせていただきました。
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ロベルト・スアレス
2020年オフに阪神を自由契約となったものの、逆転残留してくれたスアレス選手。
ソフトバンクから阪神への移籍1年目でセーブ王に輝き、2年目も十分期待できるので4点にしました。
他球団の対策強化が予想される中、高い評価をしたのは160km前後の直球はそうそう打たれないと考えたからです。
先日、他球団の野手がテレビのインタビューで「分かってても速すぎて打てない」とスアレス選手の直球を絶賛していたので、今年並みの直球を投げれれば十分来年も通用するでしょう。
藤浪選手もそうですが、160kmの直球はプロでもなかなか対応できないみたいですね。
ただ1つ心配なのは、疲労による右肘の怪我の再発です。
彼は2017年3月に右肘のトミージョン手術をやっていて、シーズン通してフル稼働できたのは4年ぶり。
2021年もきちんとフル稼働できるかどうか、ここがスアレス選手の生命線となるでしょう。
ラウル・アルカンタラ
新加入となる韓国20勝右腕・アルカンタラ選手。
マテオ・ドリスなど、かつての助っ人外国人同様ドミニカ出身の選手ですが、アルカンタラ選手は4点という高い評価をしています。
その理由は、以下3つあります。
メモ
・パリーグ投手のようなパワー型ピッチャー
・四球が少ない制球力
・中継ぎでも使える
まず1つ目の「パワー型ピッチャー」は、セ・リーグに特に通用しやすいタイプだと思います。
力で押してくる投手はセ・リーグに少ないので、なかなか打たれにくいのではと予想ができます。
そして2つ目、パワーだけではなく高い制球力も持っていることもプラス材料。
韓国でも1試合1四球のペースだったので、大崩れしない安定感のある投球も評価が高いです。
最後の3つ目ですが、先発だけではなく中継ぎでも使えることも注目ポイント。
150kmを超える直球とキレのあるツーシームもあるので、どちらでも配置できるのは良いこと。
元阪神の中西清起さんもアルカンタラ選手を絶賛していましたし、期待して良いのではないでしょうか。
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メル・ロハスJr.
2020年韓国リーグで本塁打と打点で2冠を獲得、鳴り物入りで阪神に移籍してくるロハスJr.選手。
クリーンナップでの活躍が期待されていますが、彼もまた4点という高い評価をさせていただきました。
打高投低で有名な韓国リーグなので、野手の成績は信用するなという声もありますが、このロハスJr.選手は期待できると思っています。
その理由は、こちらです。
メモ
・サンズファミリーが近くにいる
・メジャー志向が強い
・スイッチヒッター
・守備もできる
まず1つ目、サンズファミリーの存在は相当大きいと思っています。
韓国時代からサンズファミリーとは親交が深く、彼らの助言により阪神入りを決めたほどです。
外国人にとって生活環境が非常に大事な要素なので、サンズファミリーが近くにいることは大きなプラス材料でしょう。
そして2つ目、メジャー志向が強い選手であること。
この理由は明白で、日本での活躍がなければメジャーに行けないので、必死で数字を残そうと頑張るからです。
かつて、力が衰えたメジャーリーガーが阪神に加入するケースが多かったですが、彼らはぶっちゃけお金目当てなので活躍への意欲は小さかったと思っています。
なので、2022年以降にメジャー移籍を目指すロハスJr.選手はGood。
3つ目、スイッチヒッターであることは評価対象になります。
なぜなら、外に逃げるスライダーへの対応が不要だからです。
アメリカではツーシーム、韓国ではチェンジアップを決め球にする傾向が強いのですが、日本では外のスライダー主体のため、外国人がうまく対応できないケースが多いのが現状。
ただスイッチヒッターは「外へのスライダー」がないので、日本の野球に適応しやすいのではと考えています。
そして最後4つ目、守備ができるということ。
助っ人外国人のイメージって、超攻撃型かつファーストしか守れない大柄な選手って感じなんですが、ロハスJr.選手は2019年韓国で外野のGG賞を獲得しています。
体重100kgを超える体格の割に、足も速く守備もできる選手なので、仮に打撃がダメでも守備で使えることは大切なポイントでしょう。
これらの理由から2021年の活躍は期待できると思っていますが、唯一心配しているのがフォークへの対応です。
韓国にはフォークがあまりないので、上下に落差の大きい球を見極められるかどうか。
フォークへの対応がある程度できれば、ロハスJr.選手の活躍は間違いないと思います。
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ジョー・ガンケル
2020年からマイナーリーグから阪神に移籍したガンケル選手。
150km前後の直球と多彩な変化球で打たせて取る選手ですが、彼もまた4点の高評価をつけました。
そう思う人も多いかもしれませんが、私はガンケル選手が2021年大きく飛躍すると予想しています。
なぜ飛躍を期待しているかというと、彼のハングリー精神の強さに魅力を感じているからです。
ガンケル選手はもともと、アメリカでの過酷なマイナー生活を送っていました。
長距離バスでの移動、満足な食事がない毎日、安い年俸、野球道具は全て自腹。
さらにオフシーズンは、代理教師の資格を取得してなんとか生活を維持するレベル。
そんなガンケル選手に阪神が目をつけて獲得したというのが、これまでの背景です。
こういった下積みを経験している選手だからこそ、ハングリー精神を持って必死で頑張るに違いないと思いますし、活躍してほしいと思う選手なんです。
ぜひガンケル選手に注目してみてください。
ジェリー・サンズ
2019年の韓国リーグ打点王だったサンズ選手。
2020年シーズンは大事な場面で勝負強さを発揮し、チームに貢献してくれました。
彼に対する評価としては、3.5点とさせていただきました。
理由としては、2020年シーズン並みの成績は残せるくらい実力があると感じるからです。
1年目で打率.257、19本塁打、64打点ですから、及第点と言えるのではないでしょうか。
ロハスJr.選手が加入するにあたり、守備位置は外野からファーストになる可能性がありますが、もともとファーストの選手なので影響はないでしょう。
ただサンズ選手の課題として「内角攻め」「終盤戦の大不振」があります。
来シーズンは、弱点である内角をドンドン攻められるはずなので、それをいかに対応するか。
そして、韓国時代から続くシーズン終盤の大不振を克服できるかどうか。
これらの課題を乗り越えれれば、2020年以上の成績が期待できますし、ダメなら成績が下がることも十分あるでしょう。
2年目のサンズ選手がどれだけ進化を見せてくれるか、楽しみです。
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ジョン・エドワーズ
2020年後半に怪我から復帰し、中継ぎで安定した投球を見せたエドワーズ選手。
彼については、平均の3点をつけさせていただきました。
まずプラス評価としては、196cmの長身から投げ下ろす150km超の直球はなかなか打てないことです。
さらに、変化量の大きいスライダーはPJを彷彿とさせるほど質が高く、勝利の方程式のセットアッパーとして期待できると思います。
マイナス評価としては、肩の状態が悪く戦線離脱していたことです。
2020年後半は23試合投げましたが、怪我の不安が拭えていないため1年間戦えるかが疑問です。
勝利の方程式を担ってもらうには、シーズン通して投げ続けてもらう必要があるので少し心配。
怪我のリスクを考慮すると、評価は3点くらいなのかなと思います。
ジェフリー・マルテ
阪神残留となったことに対して、賛否両論あったマルテ選手。
1億4000万円から6800万円まで大幅ダウンを受け入れての残留でしたが、評価としては2点としました。
理由としては、以下2つあるかなと思います。
メモ
・怪我のリスク
・外国人枠の問題
1つ目の怪我のリスクは当然マイナス評価になるでしょう。
ここ2年間フルで活躍したことがなく、たびたび怪我で戦線離脱しています。
おそらく怪我のクセがついていると思うので、2021年シーズンもその不安は付きまといます。
そして2つ目は、一軍の外国人登録枠の問題です。
2021年は5名の登録枠を8名の外国人選手で争うので、かなり熾烈な戦いになります。
マルテ選手はおそらくサンズ選手とファースト争いになると思いますが、現時点ではビハインド。
阪神移籍3年目、結果を求められる勝負の年だと思いますが、前評判は低い状況。
これを覆して大活躍してくれることを期待しています。
まとめ
以上、2021年シーズンを戦う外国人選手の評価を5段階でやってみました。
新戦力3名と既存選手5名の布陣となりますが、総合力ではかなりレベルが高いと思います。
阪神タイガース、16年ぶりのリーグ優勝も見えてくる年になるので、ファンも一生懸命応援していきましょう!